光紀書庫 >> Linux での多言語環境

Linux での多言語環境

英語、日本語以外の言語をなるべく特殊なアプリケーションに依存せず扱う方法をメモしました。より楽な方法をご存じの方はぜひご芳名帳ページより教えてください。

各言語に共通の設定など

Emacs ではそれぞれの言語を入力、表示するために、C-x RET l で言語を選ぶ (C-x は Ctrl を押しながら x)。ファイルを保存する言語や文字集合を選ぶには C-x RET f、ファイルを開いた時に言語などの判別に失敗した時は C-x RET c で指定して開き直す。

多言語が混在した文書をきれいに印刷するには、歴史的な組版ソフト TeX (LaTeX) が便利。多くの Linux ディストリビューションに標準で入っている。Red Hat Linux では tetex-latex パッケージなどを入れて platex (コンパイル)、pxdvi (プレビュー)、pdvips (印刷) の各コマンドを使える。

Red Hat Linux 9、Fedora Core 1 から 3 までで tetex-xdvi をインストールすると、pxdvi コマンドが FreeType error と言う。/etc/vfontcap で min: を fc=r-kochi-mincho に変更。goth も同様。

西欧言語

Emacs では例えば C-x RET l German でドイツ語を扱える。日本語キーボードしかなくても C-\ で入力方法を切り替えて、例えば ae でアーウムラウトを、sz でエスツェットを入力できる。

さらに幅広く C-x RET l Latin-1 で西欧言語を扱える。C-\ の入力では `e のようにフランス語のアクサングラーブ、~c のようにセディーユを、/a のようにスウェーデン語のリングアクセントを、~? のようにスペイン語の逆疑問符などを入力できる。

TeX では \"o のようにウムラウトを、\"s でエスツェットを、\'e のようにアクサンテギュを、\oe で oe 合字を印刷できる。

中国語

Emacs では例えば C-x RET l Chinese-GB で中国大陸で使われる簡体字を、C-x RET l Chinese-BIG5 で香港や台湾で使われる繁体字を扱える。

日本語入力に Wnn (jserver) を使っているなら、同様に cWnn (cserver) を使うと日本語のローマ字入力のように併音から漢字へ連続して変換できる。

辞書など大きな環境を持てない場合、Emacs 標準の入力環境 quail/PY を使える。C-\ で入力モードになり、例えば「zhong wen」のように1文字ずつ「中文」を入力できる。Emacs のインストール状態により quail/PY が動かない場合、M-x load-library で quail/PY を読み込んでみる。

quail には声調を付けた入力法もある。C-x RET C-\ で chinese-tonepy を入力法として選択すると、C-\ で例えば「zhong1 wen2」のように「中文」を入力できる。候補の漢字は減るが、全体としては声調なしのほうが速く入力できる気がする。

韓国語

Emacs では C-x RET l Korean で韓国語を扱える。C-\ で韓国語キーボード配列 (左手が子音、右手が母音) により入力できる。例えば gksrmf と順に押すと となる。

アラビア語

残念ながら Emacs 21 は右から左に書く言語に対応していない。C-h h の HELLO も左右逆に表示される。Emacs の亜種、Mule は対応しているが、現在 Red Hat Linux など主要なディストリビューションに含まれていない。Emacs-bidi が発展途上のようだが、2004年5月現在 0.9.1 版で扱える文字集合が UTF-8 のみで、電子メールやウェブページでよく使われる ISO-8859-6、windows-1256 を扱えない。

そのような事情から平文での入力、表示をあきらめ、印刷用には ArabTeX を使う。大阪外大のページが詳しく、配布物へのリンクもある。

ArabTeX の書法は LaTeX と変わらない。 \documentstyle[arabtex]{jarticle} のようにスタイルを指定して、本文中に \<al-l_ahu 'akbaru> のように書く。これが となる。 シャクルは \novocalize でなくせる。

(2009年10月修正) ArabTeX 3.11 で < で始められなくなった。 \< に修正。

みつのりしょこ >> Linux での多言語環境